![目的に合わせて、最適な学習プランを立てられてますか?](https://best-worker0509.com/wp-content/uploads/2024/02/jamie-street-_94HLr_QXo8-unsplash-1024x690.jpg)
この記事では、目的ごとによる学習方針について説明します。
受験対策、苦手特化、資格対策など、それぞれの目的に応じて学習方針は具体的に同友内容になるのかを解説します。
目次
家庭教師を有効に活用するには
まずは、家庭教師をより有効活用するために家庭教師の強みをご説明します。
その強みを知った上で、目的を達成できそうか検討してもらえたらと思います。
オリジナリティの高い授業を受けられる
家庭教師の最大の強みであるマンツーマンで勉強を教えてもらえる点を活かし、一人一人の生徒に最適な授業を行うことができます。
学校や集団塾のように一律に皆同じ授業を同じスピードで学ぶのではありません。
生徒の得意・不得意によって、柔軟に授業内容を変えながら行っています。
例えば数学が得意で英語が苦手な生徒の場合、
数学の授業の時は、基礎・応用問題を中心に問題演習を繰り返したり、試験を想定して時間内に問題を解ききる練習をします。
一方、英語の授業の場合、英単語の小テストを毎回行い、例題や基礎問題を解いて基礎を固めていきます。
このように、生徒の学力・得手不得手・性格などを総合的に判断して最適な学習を提供しています。
生徒のペースに合わせて授業を進める
マンツーマンのもう一つの特徴は、生徒のペースに合わせて授業を行うことです。
家庭教師のペースに生徒が合わせるのではなく、生徒のペースに家庭教師が合わせていきます。
特に塾や学校の授業スピードについていけないと悩む生徒に家庭教師はとてもマッチングすると思います。
また勉強そのものに対して苦手意識がある生徒は、まず勉強へのネガティブな印象を払拭することから始めないといけません。
その際に、生徒のペースに合わせて授業を行うことで無理なく自分のペースで勉強できることを生徒に実感してもらい、徐々に勉強への意欲を高めるのにも効果的です。
目的別の学習方針
![目的別の学習プランを提案します。](https://best-worker0509.com/wp-content/uploads/2024/02/jordan-madrid-iDzKdNI7Qgc-unsplash-1024x683.jpg)
それでは、目的により家庭教師が提案する学習方針・授業内容をご紹介します。
以下の例は、筆者が担当した生徒を元に説明させていただきます。
参考になれば幸いです。
苦手な分野を克服したい
苦手分野をとにかく克服したいなら、まずは苦手な単元や問題の特定から始めます。
学習方針は苦手分野の特定を行い、最終的には苦手な単元の基礎問題が解けるレベルに到達できるように学習方針を決めていきます。
▶学習方針
・過去のテストや普段の学習から苦手な単元の洗い出しをする
・苦手な単元が特定できたら、基礎問題を解いてもらい実力を確かめる
・苦手な単元に関連し、かつすでに習っている単元があればその単元の基礎問題を解いてもらい実力を確かめる
例:数学の二次関数が苦手な単元なら、文字式や一次関数の単元がその関連する単元にあたる
・苦手な単元とその関連する単元をやり直し、基礎問題レベルを解けるようにする
学習方針では苦手なその単元だけに注目するのではなく、その単元に関連し、かつすでに学習済みの単元まで遡っていきます。
こうすることで、その関連する単元で理解が浅いと分かれば、そこから学習をする必要があるからです。
特に数学は積み木のように単元ごとの理解を積み重ねていく科目の場合、二次関数だけができないというより一次関数すら怪しい場合も往々にして起こり得るからです。
一次関数ができなければ二次関数を理解するのは困難だからです。
これを見誤ると、一次関数の理解が浅いままなんとなく二次関数ができるようになってしまい、基礎問題は解けても応用問題に太刀打ちできない状況になってしまいます。
なので、苦手な単元が特定できたら、関連する他の単元を遡り基礎の穴がないかを確認しながら学習を進めていきます。
▶授業内容
・苦手な単元、または関連する他の単元(すでに学習済み)があればその単元の基礎問題の演習
・問題の出題形式が多少変わっても基礎問題のレベルなら難なく解けるようになるまで演習する
・用語や単語の小テストは毎回授業の最初に行う
・図や表を用いて、より理解しやすいように授業を工夫しながら行う
授業では、まず関連する他の単元で基礎が曖昧だと判断した場合、その単元の学習からやり直していきます。
一見遠回りですが、これをしないと基礎固めができず後々応用問題の演習でつまづく可能性が高くなるからです。
苦手な単元の克服の第一の目標として、その単元の基礎問題を余裕で解けることです。
なので、その一貫として用語や単語の小テストも欠かせません。
用語や単語を覚えて初めて理解することができるので、授業の最初に小テストを行い知識の定着を図ります。
勉強嫌いを解消したい
勉強がとにかく嫌、という生徒には勉強を楽しむことから始めていきます。
楽しみといっても勉強を全くせずに遊ぶ訳でなく、勉強に関連する内容でゲームをしたり、クイズをしたりして勉強に対するマイナスなイメージを取り除けるような学習方針を決めていきます。
▶学習方針
・今、学校で習っている単元を扱う
・用語や単語の暗記は小テストではなくクイズ形式で行い、どれだけ多く覚えているかよりも楽しくクイズに参加できるようにする
・問題を解く際も、ヒントをこまめに出しつつ解き進める
・保護者の方と協力し、授業後の生徒の様子などのフィードバックをもらいながら授業を行う
・「勉強ってちょっと楽しいかも」と思えるような瞬間を授業で何度も作り、最終的に勉強することが苦じゃないと感じられるようにする
勉強へのネガティブな感情が強い生徒の最終目標は、勉強へのハードルを下げることです。
勉強に対してマイナスなイメージがあり、なかなか勉強に取り組めない生徒には「勉強は楽しい」と思える瞬間をいかに授業で作れるかが大事になってきます。
▶授業内容
・クイズ形式で用語や単語の暗記
・授業はずっと楽しいだけで終わらせず、問題を取り組むときには真剣にクイズの時は楽しく、メリハリのある授業
・例題や基礎問題を中心に演習を行う
授業内容としては、今学校で習っている単元を扱い、例題や基礎問題など基礎固めを中心に行います。
その過程の中でクイズやゲーム形式で楽しく学べる瞬間を作りながら、最終的に一人でも勉強できるように教えていきます。
宿題の量などは生徒や保護者の方と相談しながら決めます。
この時、大事なのは「無理のない宿題の量」にすることです。
授業は楽しいのに、宿題が嫌で復習ができなくては本末転倒だからです。
「宿題は一応出しますが、無理のない範囲で取り組んでくれたら良いですよ。」と伝え、生徒が宿題をしてこなかったとしても怒ったり、指導することはありません。
また、宿題を一つでもできていれば、ものすごく褒めます。
そうすることで、生徒の中で成功体験が増えていき勉強に前向きに取り組んでくれるようになるからです。
志望校に合格したい
志望校に合格したいなら、合格から逆算して学習方針を決める必要があります。
今回は中学3年生の生徒を例に学習方針を提案していきます。
▶学習方針
・受験生の夏休み終了まで基礎固めを徹底的に行う
・秋以降は基礎問題+応用問題に取り組む
・12月~受験前日まで過去問演習と苦手対策
受験生の学習方針で大事なのは、基礎固めと過去問演習です。
基礎を疎かにすると、応用問題や過去問に苦戦するからです。
また、過去問演習では生徒の受ける学校の過去問の傾向から、他県の過去問で似たような問題があれば、それを授業で扱うこともあります。
特に公立高校を受ける際の一般入試では、同じ問題でも都道府県によって難易度が異なる出題がされていることがあるので、生徒の実力に合わせて活用することもあります。
▶授業内容
・夏休みまでの基礎固めでは中学3年生の範囲を先取りして学習を終わらせる
・秋以降は基礎と応用問題で演習に重点を置き、最終的に基礎の抜けがないかを確認しながら行う
・冬では過去問演習を行い、宿題でも過去問を出し、同じ過去問を2周、3周して定着させる
受験生の夏以降はこれまで積み重ねた努力がテストの点数に表れやすくなります。
また、精神面でも家庭教師がサポートする必要があるので、授業で生徒のモチベーションが下がらないように十分配慮しながら授業を行います。
資格試験を受けたい
資格試験の対策は普段の授業と並行しながら行うことが可能です。
今回は普段の授業と並行させながら、英検対策を行う場合の学習方針を提案します。
▶学習方針
・英検の受験まで授業1コマにつき、学校の進度に合わせた授業+英検対策授業を1:1の割合で行う
・英検対策では主に過去問を中心に演習を行い、不足している知識を補いながら授業を進める
・必要であれば英語の面接も対策する
学習方針では、普段の授業を行いながら、資格勉強のサポートをするパターンが多いです。
資格の試験日が近くなり、生徒や保護者の方から要望があれば資格勉強だけで授業1コマ使う場合もあります。
資格試験では過去問演習を最初から行っていきます。
資格勉強のために、まずは普段使ってるテキストで基礎を固める、などをしていたら時間が足りないからです。
また、普段の学校の勉強と並行して行うため、生徒の負担も通常の2倍ほどになります。
以上のことを考慮し、資格勉強をするとなったら、最初から過去問の演習を始め、そこから足りない知識を他のテキストで補っていく形になります。
▶授業内容
・英検ならリーディング、リスニング、ライティングがあるため、授業で主に扱うのはリーディングとライティング
・リスニングはCDや音声を再生する機器等の準備が必要になるので、宿題として取り組んでもらう
・リーディング、ライティングは過去問を使い、演習を行う
・同じ問題を最低2周行う(授業の演習で1回、宿題で1回)
資格勉強は短期間で結果を出す必要性に迫られることもあるため、速い回転率で過去問の演習を行います。
この時、大事なのでは宿題の過去問演習は必ず取り組むことです。
宿題で出される過去問は、一度授業で解いた問題です。
正解・不正解にかかわらず、宿題でもう一度解くことで記憶の定着を図っているからです。
また、一人で解き直して分からないところがあれば次の授業で質問する、というサイクルができれば完璧です。
分からない問題だけ質問したい
「家庭教師の利用するのにわざわざ教材を買って、学校の同じような勉強をしたくない」という場合は、
分からない問題だけ家庭教師に教えてもらうことが可能です。
その場合の学習方針や授業内容はとてもシンプルです。
▶学習方針
・分からない問題を事前に家庭教師と共有する(家庭教師が解説の準備をするため)
・分からない問題と似た問題を解き理解の定着を図る
▶授業内容
・事前に共有した問題の解説を行う
・時間が余れば学校の教材や他のテキストを使って類似問題を解く
基本は、生徒から分からない問題とその解説を事前に共有し、授業でそれらの問題のみを解説する、という流れになります。
問題と解説は必ず授業前までに共有するようにしてください。
授業当日に「ここが分かりません」と言われ、時間が足りず解説しきれないこともあります。
事前に共有されていれば、授業時間内に解説を終わらせられるよう時間配分を考えることができるからです。
また時間が余ることが多いので学校の教材や他のテキストを使って類似問題を解くこともあります。
他のテキストとは、生徒が持ってるものでもいいですし、テキストがなければ家庭教師の派遣会社が勧めたテキストを購入するのもアリです。
派遣会社から勧められて買ったテキストがお子さんに合っていなければ無理に使う必要はないので、派遣会社に相談して良ければ市販で購入したテキストを使っても問題ありません。
学校に通えていない期間の学習をしたい
事情があって学校に通えていない期間がある場合、今学校で学んでいる学習と並行して、その期間の学習を行うことが可能です。
以下では、入院していて学校に数ヶ月通えていなかった場合についての学習方針を提案していきます。
▶学習方針
・入院期間中に習えなかった単元の洗い出し
・授業1コマで入院期間中の学習と学校の進度に合わせた学習を並行する
・学校の進度によって、入院期間中の学習を早急に進める必要がある場合は、授業1コマ内の入院期間中の学習の比重を大きくする
▶授業内容
・入院期間中の学習では、単元の要点確認と例題を解く
・入院期間中の学習では、宿題で基礎問題を解いてもらい理解の定着を図る
・学校の進度に合わせた学習では、分からないところを穴埋めしながら授業を行う
この場合、生徒によって学校を休んでいた期間の学習を最優先にする場合と、学校の進度と合わせた授業並行して行う場合の2種類があります。
前者の場合、学校を休んでいた期間の学習を集中的に対策するので、学習の遅れを早く取り戻すことができますが、学校の進度に合わせた授業を全くしないので、学校の授業についていけるか少し心配です。
後者の場合だと、前者に比べて学校を休んでいた期間の学習スピードは半減しますが、学校の進度と合わせた授業も行うので、学校の授業についていけなくなることは少なくなります。
どちらの場合も、メリット・デメリットはあるので、生徒や保護者の方とよく相談しながら学習方針を決めていき授業を行います。